開催趣旨

 「サイバー・フィジカル・システム(CPS)」により創出された情報/価値は、産業の活性化や社会問題の解決を図るために必要不可欠となっています。

それらを支えるデジタル技術は目覚ましく進展しており、実世界(フィジカル空間)にある多様なデータをセンサーネットワーク等で収集し、サイバー空間で大規模データ処理技術等を駆使し分析/知識化することが可能となっています。

一方で、このようなCPSが適切に稼働するため、これを支える各種のデバイスやシステム、ネットワークにおけるセキュリティの確保が必須となっており、CPSの高度化・複雑化に伴い、求められるセキュリティのレベルも高まります。

本セミナーではこのような社会・技術動向を鑑み、今後のデジタル社会を支える上で必要不可欠となる組込みシステムへの脅威の現状及びそのセキュリティ対策について、専門家による講演を行い、最新の技術動向や検討すべき課題等について情報共有いたします。

開催概要

 [ テーマ  ] サイバー・フィジカル・システムを実現する組込みシステムとそのセキュリティ

 [ 日  程 ] 2021年11月26日(金)14:00~16:30

 [ 対    象 ] 組込み分野のセキュリティ、システム開発や教育、ソリューション企画に関わる方、関心のある方

 [ 会    場 ] ハイブリッド開催(VisLab OSAKA(グランフロント大阪 タワーC 9F) )※ VisLab OSAKA参加は定員15名(希望者多数の場合は抽選)
 [ 締 切 ] 会場参加:11/18(木)
      オンライン参加:11/26(金)12:00
      抽選結果お知らせ: 11/19(金)

 [開催体制] 主催:(一財)関西情報センター、組込みシステム産業振興機構

                   協力:関西サイバーセキュリティ・ネットワーク事務局

                   (近経経済産業局、近畿総合通信局、(一財)関西情報センター)

                   後援:(公社)関西経済連合会

開会挨拶(14:00-14:05)

 組込みシステム産業振興機構   

 

セミナー①(14:05-14:55)

「組込みシステムセキュリティにおけるガラパゴス化の脅威」

 大阪大学サイバーメディアセンター

          副センター長 教授

            猪俣 敦夫 氏


(経歴)
2008年 奈良先端科学技術大学院大学准教授
2016年 東京電機大学教授
2019年 大阪大学教授
立命館大学客員教授、JPCERTコーディネーションセンター理事、公衆無線LAN認証管理機構代表理事、奈良県警サイバーセキュリティ対策アドバイザ他、情報処理安全確保支援士(008350)、CISSP
 
(専門分野)
ネットワークセキュリティ、重要インフラセキュリティ、暗号・認証技術、他

(講演概要)
 我が国における制御系ないしOT系システムやデバイスは、クローズドなネットワークに接続されることが前提で実装されており、それらにセキュリティ機能が搭載される、ないしクラウドに接続される、といったことはありません。これは、いわゆるIT系とは異なり、ライフサイクルも比較して非常に長くかつ安定的に動作していくことが重要であるという理由が挙げられます。幸いなことに我が国においては世界と比較しても被害金額が数百億円に及ぶような事故は発生していませんが、そのこともあって未だ当該領域におけるセキュリティ意識は高くなく、ある意味ガラパゴス化した現実があります。そこで、本講演では我が国における脅威の現状をいくつか紹介するとともに、世界的な国際標準の現状を踏まえて議論します。

セミナー②(14:55-15:45)

「エッジIoTデバイスとしての組込みシステムの情報セキュリティ」

 京都産業大学情報理工学部 教授 

                                  井上 博之 氏


(経歴)
 1987年大阪大学工学部電子工学科卒。住友電工、インターネット総研、広島市立大学 准教授を経て、2021年より京都産業大学情報理工学部教授。2000年奈良先端科学技術大学院大学 博士(工学)。組込みシステムの情報セキュリティ、特に広域ネットワークにつながる家電や自動車のセキュリティについて、その脆弱性やセキュアな通信プロトコルに関する研究開発を行っている。
 
(専門分野)
組込みセキュリティ、サイバーセキュリティ、ネットワークプロトコル

(講演概要)
 家電や自動車のような組込みシステムは、身の回りのいろいろなモノが相互につながるIoTシステムの一部であり、ネットワークにつながることにより利便性が向上する反面、情報セキュリティについての設計・運用面から考慮しておく必要があります。特に、エッジデバイスとしてのゼロトラストや多層防御という考え方はあまり行われておらず、独自のハードウェアやOSからなる組込みシステムとしての情報セキュリティを理解するには、多岐に渡る情報科学や情報工学の知識が必要となってきます。本講演では、コネクティッドカーや自動運転車におけるサイバーセキュリティの脅威の事例やソフトウェアの重要性などを解説します。また、組込みシステムの開発ガイドラインや若手セキュリティ教育についても触れます。

QA・トークセッション(15:55-16:15)

 

開催団体からのアナウンス・告知(16:15-16:25)

 近畿経済産業局
 (一財)関西情報センター
 組込みシステム産業振興機構
 

 

閉会挨拶(16:25-16:30)

 
 

お問合せ
 組込みシステム産業振興機構 企画広報 北田、橋本
 Mail :
 TEL  : 072-751-9951

 

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