第11回組込み適塾

  • A01-06
OTA 時代の車載組込みシステム×IoT×高速開発

講義日時:2018年8月7日(火) 9:30~ 17:30

講義概要

開発プロジェクトは大規模複雑化でSystem of Systemsの様相が進んでいる。車載組み込みコンピユータ開発30年の変化を整理し、OTA(Over The Air) 時代に突入した現場の課題を解説、必要な組込み技術と対応を共に考える。IoT目線を含め企画から製品開発はライフサイクルでどう変化し、どうなるのか、安心/安全/セキュリテイ/可用性/説明責任 = 総合信頼性デペンダビリテイ動向に絡め高信頼でアジャイルな高速開発が求められている状況、背景、対応、注意点を考える。考え方の違いにも触れる。現代でより必要なデザイン思考も体験してみる。

講師

所属
一般社団法人 デイペンダビリテイ技術推進協会
講師名
鈴村延保

1977年よりアイシン精機にて安全制御コンピユータ量産化に従事。4ビットマイコンの時代から自動変速機、アクテイブ・サスペンション,ABS, ESCのコンンピユータ、関連ハード、IC設計、実装の開発・製品化に従事。 その後ソフトウェア開発専門企業アイシン・コムクルーズに移り、開発比重の高くなったソフトウェア課題に取り組む。 機能安全は、その延長で取組み、現在はクリチカル システムの高速効率的開発が関心事。 2008年より 6年間機能安全 ISO26262規格審議委員。 2014年から 2年間 NEDO新技術調査委員。 ”高品質な高速効率開発を現場第1優先課題”と捉え、関係者と協議を続け昨年4月 DEOS協会/自動車応用部会を発足。

講義内容

  • 多種な思考方法が有ることをこの機会に考え、実践する(現代に必要なゴール思考、デザイン思考とは? 等)。
  • IoT、IoE,CPS、Industrie4の意味。 関連する良い商品設計に必要な、安全分析/脅威分析を理解し体験しよう。
  • 自動車分野の組込みソフトを取り巻く環境は、10年ごとのパラダイムシフトの連続です、それは何? ・シリコン革命の正しい認識。車両、システム、ECU全開発がソフトウェア指向へ。
  • OTA時代に何が求められるか? 高信頼で高速で効率的開発は不可欠。 何がポイントか?
  • 機能安全、モデルベース開発 MBD、MBSE の台頭は時代の流れ。 機能安全のアイテムをIoTで考えてみる。
  • さらにセキュリテイ、デペンダビリテイへと設計は、“より厳密化”。
  • 自動車制御の特徴/キーワード、自動車制御と、IT 分野制御の違い。 IoT はそれらの出会い、ふれあい、融合。
  • ソフトウェア工学,アーキテクチャ工学,要件工学(システム工学)の形成、さらに IoTは Socio Systems Engineering 
  • システム/アーキテクチャレベル(上流や、早い段階)での設計、検証の重要性。
  • V&V (IV&V) とは? V&V の延長 V&V&Vのプロダクトライン開発、さらに V&V&V&Vとは何か? 
  • 全体効率の考えがますます必要。 設計でも検証でも基本的に重要な三つのP: P&P&P の領域
  • 支援するツールの重要性: ALM、PLM、ソーシャル開発、アジャイルALMとは?さらにマイクロアジャイルの時代。
  • 3*4の取り組み領域、さらに4*4の取り組みとは? ネットワーク化、ソーシャル化で今後必要とされるスキル。

受講要件

【受講要件】
受講対象者:プロジェクトリーダ,設計,テスト,レビューなど開発全般に従事されている方 (3年以上の経験者で未受講の方、または将来技術動向に関心のある方)。自動車を事例としていますが、組み込み全般に応用できるよう汎用化しています。
【事前学習のポイント】
講義に関する下記参考文献は講義者による文献で、事前に目を通すことをお勧めします。

教科書

講義に関連する解説記事・参考文献・図書等