第13回組込み適塾

  • D01-07
レビュー手法

講義日時:2020年7月9日 9:30~ 17:30

講義概要

ソフトウェア開発プロセスに従いレビューを行うことが求められます。しかし、形式的なレビューに留まったり、技術以外の指摘に終始して技術レビュー本来の効果が出ていない事例が多数あります。本講義では、レビューでとるべき態度や、レビューの前提条件となる開発文書のあり方などを学び、レビューの効果を取戻します。

講師

所属
名古屋大学
講師名
山本雅基
1981年日本電装(現デンソー)に入社。カーエレクトロニクス黎明期に、ナビゲーションシステムやエキスパートシステムなどのソフトウェアの研究・開発に従事。2004年から名古屋大学、 2016年から大阪大学。2017年からは、名古屋大学大学院情報学研究科附属組込みシステム研究センターで、実践的な人材育成と企業との共同研究に従事。特任教授。

講義内容

  1. レビューの目的と目標.目的が大事
    • レビューの目的を目標よりも高く掲げる
  2. クリティカルシンキング
    • 批評的に考える能力が無ければ指摘できない
  3. ソフトウェア産業の実態調査
    • レビューをしているが、品質が高くならない
  4. 開発プロセスの重視と開発文書
    • レビュー対象となる開発文書の重要性
  5. レビューの分類と効力
    • レビュー嫌いにならないためにレビューの価値を再認識する
  6. インスペクション
    • 各社の開発プロセスで行われるレビューの原型
  7. レビューコミュニケーション技術
    • コミュニケーション能力を高くしなければ、建設的なレビューはできない

受講要件

【受講要件】
  • 特になし。レビューに参加した経験があると望ましい。
【事前学習のポイント】
  • 今までに経験したレビューを思い出して下さい。あなたの役割は何だったですか?嫌なことがありましたか?技術的な指摘ができましたか?レビューに対して前向きになれますか?技術以外に自分の心を見つめてください。

事前学習教材

  • 講義2週間前に電子ファイルで提供(事前学習を推奨)

講義に関連する解説記事・参考文献・図書等

  • カール・ウィーガーズ,大久保(監訳) 「ピアレビュー―高品質ソフトウェア開発のために」 日経BPソフトプレス,2004