講義概要
2018年末に改訂された機能安全規格 ISO 26262 は、自動車分野における電子制御系安全設計の基本思想を提供するリファレンスとして広く定着している。本講座では規格意図に従ったシステムの安全アーキテクチャ構築法とその意味合いを学んでいただく。講師
- 所属
- DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン(株)
- 講師名
- 山下修平
1983年日産自動車に入社、30年にわたり車載電子制御システムの開発に従事した。この間2005年に自動車技術会機能安全分科会長に就任し、ISO 26262策定活動に参画、関連活動を主導した。2013年より欧州系認証機関に移り、テクニカルディレクタとして国内外の当該規格対応支援に従事、2014年4月より現職。
講義内容
- 自動車機能安全規格 ISO 26262 概説 :
規格が意図する、メカトロ制御系・組込み技術分野における安全設計の基本的な考え方を点検する - 安全アーキテクチャ視点からの規格要件 :
安全アーキテクチャ構築に必要な安全要求導出法と関連する安全分析法、従属故障分析法を紐解く - 安全コンセプト記述言語SCDL解説 :
ISO 26262 の規格意図を反映し安全アーキテクチャ構築用途向けに最適化された安全コンセプト仕様記述言語SCDLの基本や活用法、ASAMにおける国際標準化動向などを紹介する - 安全アーキテクチャ構築の実際:
ASAMワークショップ@ミュンヘンで好評を博したケーススタディをベースに実際の手順を体験いただく。
また、SOTIFやセキュリティなど自動運転時代の安全アーキテクチャの考え方を点検する。
受講要件
- 制御系のシステム設計や組み込み製品開発などの経験を有することが望ましい
受講にあたって必要な準備
特にありません。講義に関連する解説記事・参考文献・図書等
- ・SCDL仕様書:安全コンセプト記法研究会SCN-SGウェブサイト:http://www.scn-sg.com/main/からダウンロードできます