講義概要
産業界ではInternet of Thingsの活用、DevOpsの導入などデジタルエンジニアリングへの移行が必要とされており、そこではモデルベースシステムズエンジニアリングの重要性が高まっている。この講義では、システムズエンジニアリングプロセスを理解した上で、 SysML (Systems Modeling Language) を用いてシステムをまとめる演習を行う。講師
- 所属
- 慶應義塾大学
- 講師名
- 西村秀和
2007年4月より慶應義塾大学教授、2008年4月よりシステムデザイン・マネジメント研究科設立にともない同研究科教授。モデルベースシステムズエンジニアリングの教育、研究に従事。MBSE、SysMLを用いたシステム開発に関する企業との共同研究、多数。著書にシステムズエンジニアリングハンドブック第4版(翻訳)、システムズモデリング言語SysML(翻訳)、デザイン・ストラクチャー・マトリクス(翻訳)の他、MATLABによる制御理論の基礎/制御系設計がある。
講義内容
この講義では、システムズエンジニアリングのアプローチによる開発プロセスを理解した上で、モデルベースでこれを進めるための手順を学ぶことができます。 システムモデルの記述にはSysML(Systems Modeling Language)を用い、構造/振る舞い/要求/パラメトリック制約の4つの柱でシステムをモデリングすることの意味を理解してもらいます。 システムアーキテクチャを得るためのアプローチとして、コンテキストレベルからシステムに必要な機能の抽出を行い、アナリシスレベルでの機能の分解とそれを実現するためのシステム要素への割り当ての考え方を学びます。システムモデリングでは、事例を示すとともに、機能とその割り当てを考えるための演習を交えます。講義の構成
- 1.システムズエンジニアリングアプローチとシステムアーキテクチャの定義
- 2.システムをモデルで記述することのメリット、SysMLによるシステムモデル記述
- 3.コンテキスト分析での機能の抽出と、機能および性能のシステム要素への割り当て
- 4.システムモデリングの演習:コンテキスト分析と機能分析と総合
受講要件
- 企業等での製品やサービスの開発経験者
システムズエンジニアリングやモデルベースシステムズエンジニアリングに興味を持っている方
受講にあたって必要な準備
- 特にありません。
講義に関連する解説記事・参考文献・図書等
- システムズエンジニアリングハンドブック第4版,西村秀和(監訳),慶應義塾大学出版会
- システムズモデリング言語 SysML,西村 秀和(監訳),東京電機大学出版局