講義概要
ソフトウェア定義自動車(Software-Defined Vehicle)が話題です.おそらく今後の自動車開発では,ソフトウェアの新規開発が増えるでしょう.しかし,多くの方の日々の仕事は新規開発ではなく,既存製品を改訂する派生開発です.派生開発だけをしていると,新規開発の時に「0から設計」しようとして苦労する方もいるはず.ここらで設計技術を学び直しましょう.本講義では,開発プロセスの設計工程で行うことを再点検します.設計技術やコツも学びます.皆様の設計力が高まり,日々の仕事やいつか来る新製品開発のお役に立てれば幸いです.講師
- 所属
- 名古屋大学
- 講師名
- 山本雅基
1981年日本電装(現デンソー)に入社.カーエレクトロニクス黎明期にナビゲーションシステムやエキスパートシステムなどのソフトウェアの研究・開発に従事.2004年から名古屋大学(2016年は大阪大学).現在は,名古屋大学大学院情報学研究科附属組込みシステム研究センターで,実践的な人材育成と企業との共同研究に従事.特任教授.
講義内容
- 設計という仕事
- ・開発プロセス
- ・設計書を書くための基礎力
- 設計書の事例
- 設計工程に必要な技術
- ・構造化
- ・状態遷移
- ・RTOS
- ・組込みプログラムの構造
- ・ハードウェア
- 一つの例としてデータを重視した設計
- ・オブジェクト指向、データフロー
受講要件
- 特にありません。
ソフトウエアの設計経験や組込みプログラムの開発経験があることが望ましいです。
受講にあたって必要な準備
-
- (1)仕事で使用している設計書
- 可能ならば、仕事で作成した設計書の目次を、この講義を受講する時に、手元にご用意ください。媒体は、紙でも電子ファイルでも良いです。設計対象や規模や作成者などを問いません。他者に見せる必要はありません。ただし、仕事と講義を見比べることができるので、設計への理解が深まります。無理ならば用意する必要はありません。
- (2)以下のGoogleサービス(a)(b)を使う計画があります。
- (a) Jambord電子ホワイトボードを用いた演習(授業時間内)、(b) GoogleForm修了テスト(講義終了後) 企業のセキュリティなどの都合でアクセスできない場合は,ポケットWifiやご自宅などGoogleサービスへのアクセス可能な環境の受講をお薦めします.でも,無理をしないで下さい.Googleサービスの利用ができない方が1人でもいらしたら、授業当日は(a)を使いません.ただし,修了テストは(b) で行います.後日に,スマホなどからご回答ください.
講義に関連する解説記事・参考文献・図書等
- 特にありません。