第16回組込み適塾

  • D02-01
組込みシステム開発管理の実践技法

講義日時:2023年7月21日 9:30~17:30

講義概要

組込みシステムの開発ではハードウェア開発、ソフトウェア開発が同時並行で進められるという特徴を持っています。このため組込みシステム開発を円滑に進めるためには、組織的な成熟度を向上させるための改善活動とプロジェクトを効果的・効率的に進めるための開発管理が大切です。講義では、開発管理において留意すべき点を理解した上で、改善活動をどのように進めればよいのか、管理技法をどのように活用すればよいのか演習などを交えて習得することを目標にします。

講師

所属
千葉工業大学
講師名
小笠原秀人
千葉工業大学社会システム科学部プロジェクトマネジメント学科。専門は品質管理、プロセス改善、ソフトウェア工学。2017年まで株式東芝にてソフトウェア品質管理の研究やソフトウェアプロセス改善活動の普及・展開に従事。主な学外の活動としては、派生開発推進協議会運営委員、ソフトウェア技術者協会代表幹事など。所属学会は、情報処理学会、IEEE、プロジェクトマネジメント学会など。

講義内容

システムや製品開発を効果的・効率的に実施するためには、組織的な改善活動とプロジェクトでの品質作り込みの活動を同時並行で進めていく必要があります。本講義では、まず最初にソフトウェア開発とプロセスについて説明し、システム・ソフトウェアの品質はそれを開発・維持するプロセスの品質に左右されることを説明します。その後、プロセス改善の基本的な考え方と進め方を学びます。次に、プロジェクトにおける具体的な開発管理活動を、事例や演習をとおして深めます(「計画・測定・分析」と「設計レビュー」)。最後に、組込みシステム開発において多くの割合を占める派生開発へ対応する技術として、派生開発プロセスXDDPについて説明します。
<講義内容>
  • ソフトウェア開発とプロセス
  • プロセス改善
  • 定量的品質管理(計画・測定・分析)
  • 設計レビュー
  • 派生開発プロセスXDDP

受講要件

【受講要件】
  • 実際にプロジェクトの一員として開発を経験していることが望ましい
【事前学習のポイント】
  • 一般的なソフトウェア開発の流れなどをひと通り確認しておくことを推奨

受講にあたって必要な準備

  • 特になし

オンライン講義に変更になった場合に必要な準備

  • マイクとカメラを利用できるPC(講義はZoomで実施)。
    グループ演習ではオンラインホワイトボードツール「Miro」を使用する(https://miro.com/ja/)。
    したがって、「Miro」にアクセスできる環境が必要。アカウントは不要。

講義に関連する解説記事・参考文献・図書等

  • 組込みソフトウェア向け開発プロセスガイド(翔泳社 2007年)
  • 「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意(技術評論社 2007年)