講義概要
組込みソフトウェアの開発経験を踏まえ、組込み分野でのアーキテクトへの期待、その業務内容、必要スキルについて、受講生とのディスカッションを交えながら明らかにする。そのディスカッションを踏まえて、組込み適塾:アーキテクチャ設計コースの各科目のねらいや必要性を説明する。講師
- 所属
- ビースラッシュ株式会社
- 講師名
- 山田 大介
新潟大学工学部 情報工学科卒業、㈱リコー入社。プリンタ/スキャナの開発に従事、その後、ソフトウエア開発のプロセス改革活動を推進。
- 所属
- 大阪大学
- 講師名
- 春名 修介
パナソニック㈱にて、プログラミング処理系、ソフトウェア開発環境、アーキテクチャ設計手法に関する研究開発・製品応用及び社内教育に従事。現在、大阪大学大学院情報科学研究科 招聘教授。
講義内容
組込みソフトウェア開発においては、規模の拡大に対応すると同時に、IoTの進展により異なる技術要素を包含するシステム指向を取り入れることが求められている。しかし、従来からの擦り合わせを主体としたコード中心開発では、「ソフトウェアが見えない」、「効果的な再利用ができない」など対処が難しくなっている。このような状況の中、ソフトウェアの全体構造を俯瞰し、管理可能なソフトウェア開発を推進できるアーキテクト人材の育成が急務となっている。しかし、組込み系ソフトウェアは、エンタープライズ系とは異なる特性を持ち、そのアーキテクトの業務内容、必要スキルなどの備えるべき要件が必ずしも明確になっているとは言えない状況である。本講義では、組込みソフトウェアの開発経験を踏まえ、組込み分野でのアーキテクトへの期待、その業務内容、必要スキルについて、受講生とのディスカッションを交えながら明らかにしていく中で、組込み適塾:アーキテクチャ設計コースの導入として科目構成の考え方を説明する。
講義内容
- (1)組込みソフトウェア開発の現状認識
- (2)組込みソフトウェア開発におけるアーキテクトの役割(グループディスカッション)
- (3)組込みソフトウェアの開発経験から見たアーキテクトの業務内容・必要スキルの講義
受講要件
- 【必要なスキル・知識】
-
- C言語など何らかのプログラミング言語による開発経験を有すること。
受講にあたって必要な準備
- 貴社の開発現場を想定して、組込みソフトウェア開発におけるアーキテクトの必要性・役割など、アーキテクトとは何をする人かを考えて来くること。
講義に関連する解説記事・参考文献・図書等
- ・CEATEC Japan 2014 JEITAソフトウェア事業基盤専門委員会報告 アーキテクトをどのように育てるのか
http://home.jeita.or.jp/upload_file/20141224152959_rRZYhCLBDW.pdf - ・IEEE 1472-2000,IEEE Recommended Practice for Architectural Description of Software-Intensive Systems