講義概要
要求工学(ソフトウェア開発における要求仕様化プロセスを工学的に定式化する技術)について,問題定義に基づく要求抽出,要求の抜け・漏れのない仕様定義・レビュ手法など、組込み向けに講義する。講師
- 所属
- 名古屋国際工科専門職大学
- 講師名
- 山本修一郎
1979年名古屋大学大学院工学研究科情報工学専攻修了.同年日本電信電話公社入社.2002年(株)NTTデータ 技術開発本部 副本部長.2007年同社初代フェロー,システム科学研究所 所長.2009年 同年より名古屋大学教授. 2020年 名古屋大学名誉教授. 電子情報通信学会フェロー. 2021年名古屋国際工科専門職大学教授 ソフトウェア工学,要求工学,情報セキュリティ,情報倫理,エンタープライズアーキテクチャ,知識流通,DXの研究に従事
講義内容
要求の抜けと漏れの違いと,その原因を理解するとともに,組込みシステム開発で重要となる実践的な要求工学手法について学ぶ。とくに、要求仕様の書き方、要求仕様記述のテンプレート、要求レビューなどを総合的に結び付けて解説する。なお組込みシステムの事例として、「話題沸騰ポット要求仕様書」「センサー応用問題」などを分析する。- (1)要求漏れと仕様抜け
- (2)要求工学のプロセス
- (3)組込みシステム要求の見える化
- (4)組込み要求仕様のテンプレート
- (5)組込み要求仕様のレビュ
- (6)あるべき組込み要求作成に向けた取り組み
受講要件
- 【受講要件】
- ソフトウェア開発経験があること
- 【事前学習のポイント】
- 組込みシステムの要求作成についての課題や、仕様を記述する上での問題点を列挙しておくこと
受講にあたって必要な準備
- 筆記用具
講義に関連する解説記事・参考文献・図書等
- ・山本 修一郎(著)、要求定義・要求仕様書の作り方、ソフト・リサーチ・センター、2006
- ・山本 修一郎(著)、ゴール指向によるシステム要求管理、ソフト・リサーチ・センター、2007
- ・山本 修一郎(著)、非機能要求とゴール指向要求定義、情報処理学会誌、vol.49、No.4、pp.371-379、 2008
- ・山本 修一郎(著) 、要求開発の基礎知識 -要求プロセスと技法入門-、近代科学社Digital、2019
- ・山本 修一郎(著)、 要求工学、ビジネスコミュニケーション、http://www.bcm.co.jp/site/youkyu/
- ・山本 修一郎(著)、山修の開発文書品質入門, システム開発文書品質研究会, https://asdoq.jp/blog/